Gelato2.2 Pro発表、そして開発終了

※久々にずいぶん長い文章なのでご注意ください。

The latest GPU-accelerated rendering software, Gelato is now freely downloadable from the NVIDIA Gelato Zone site.
Gelato2.2がリリースされたのはこの辺見て気づいてたんですが、ざらっと流しただけだったので、
こちらを見るまで開発中止とは気づきませんでした。


最初のリンクの文章だと、ここが一番キモとなってるんじゃないでしょうか。

Gelato Pro 2.2 will be the final version of NVIDIA Gelato rendering software. Moving forward, the NVIDIA Gelato and mental images rendering teams will focus on the development of mental ray software, reinforcing NVIDIA’s investment in, and commitment to, accelerated rendering.

Gelato Pro 2.2はファイナルバージョンだと言ってますね。。
Gelatoとmental imagesのレンダリングチームはmental rayの開発にフォーカス、とも言ってます。

mental imagesがNVIDIAに買収された時点で、Gelatoとの住み分けどうするんだ、と思っていましたが、やっぱりこういうような形で一本化することになるんですねー。
レンダラっていうとMaxとかMayaみたいな汎用アニメーションパッケージよりも目的がはっきりしているので、経営陣的には一本化の判断しやすかったのでは。

ともあれ、一本化の予定ということは、mental imagesが旧Exlunaチームを吸収したわけです。
mental imagesは第一線のRenderMan開発者及びGPUオフラインレンダリングのエキスパート達をGET。おめでとうございます。いつもより多く回っております(レンダリングが)。
mental images&NVIDAは今後、よりRenderManの牙城を崩すべく動いていくんでしょうか。

というか、NVIDIAの狙いは何なんでしょうか。

ということでちょっと考えてみました。

まずNVIDIAはやっぱりボードが売れてくれないと儲けられないので、まず目標はボードを売ること、と考えます。しかもとりわけ高価なQuadroをプロ向けとして売りたいと考えているとします。
GeforceとQuadroの中身は大差ないというのは有名な話なんですが、としたらQuadroの方が圧倒的に利益率が高いわけです。としたら売りたいのはQuadroでしょう。
そこでQuadroを利用するようなプロ達が欲しがるものを考えます。
GPUを使って高速でレンダリングの出来るレンダラなんてどうでしょう。
良いタイミングでPIXARに訴えられてレンダラの売れなくなった優秀な会社を買収しました。
これでGelatoが生まれるわけです。(ホントか?)
Gelatoでレンダリング業界(あるのか?)にGPUを売り込むべく乗り込んでいくと、いろいろ問題があることが判明しました。
GelatoはRenderManっぽいとは言え、完全に新しいレンダラで、さらにライセンス料が$1500ほどかかります。それに実績がないレンダラです。発売当時は完全に単体のレンダラで、Mayaとのコネクトなんて不可能でした。
となるとユーザは買いづらいのです。言ってみれば得体の知れないソフトですし。
じゃあMayaとコネクトできるプラグインがあれば問題解決かというとそうでもない。
結局Gelatoはあまり売れませんでした(多分)が、Quadroを利用してフィルムクオリティのファイナルレンダリングが高速で行われることの実証は出来ました。
そして高機能なら良いってことでもないらしいことも学びました。
なので、そろそろ別の方法を考えます。
NVIDIAは金持ちなので、あるものは買ってしまったほうが話は早いと考えました。
買う価値のあるものといえば、既にシェアがそこそこあるようなパッケージでしょう。
そこで目をつけられたのがmental rayです。
Maya、Max、XSIなど各社のアニメーションパッケージにデフォルトで搭載されているmental rayは、世界中でかなりのシェアを誇っていると考えられます。
逆にMaya、Max、XSI以外のソフトのシェアって、おそらくハナクソみたいなもんじゃないでしょうか。
(僕が常日頃啓蒙しているHoudiniなんかは、最高のソフトですが、事実、シェアはハナクソ以下です。)
更にmental rayは現状既にCgシェーダを利用したハードウェアアクセラレーション機能があるので、mental images的にもハードウェアアクセラレーション機能に関しては興味があると考えられそうです。
例えばそこを丸々Gelato相当のものに置き換えて、レンダリング10倍速くなるよ。でもQuadroじゃないと動かないよ、だからQuadro買ってね、としたらユーザは非常に買いやすいわけです。
レンダリングが10倍早くなるとしたら、数十万の投資は十分に考えられる投資です。
ボードを購入すれば、普段のソフトのレンダリングが一気に10倍、みたいなことになるんですからね。

はい、脳内シミュレーション終了。ぱっと考えた割にはなかなか上手い戦略なんじゃないだろうか。。
なんつって、あまりにも都合良すぎな考え方でしょうかね。

まぁさすがにこうはならないにしても、RenderManレンダラの設計者がmental imagesに合流すると考えたら、mental rayの今後は相当明るいかもしれない。
DetailShadowの強化とか、今更マイクロポリゴン対応とか、より高速なモーションブラーとか付いてくれると最高。
もしかしたらエラいぶつかり方をして派手に飛び散るかもしれませんが、、。
レンダラ書けるぐらいの人間はそんなに感情的に仕事したりしないでしょう。

「RenderManが一番なんだーー!!こんなの開発したくないーーー!!」
「mental rayの設計が気に食わないならベルリンから出てけーーーー!!」

・・・さすがにねーか。
サーセンww

長くなりましたが、Mayaのネイティブレンダラはずいぶん長い間進化していないので、早いトコ切り捨てて、今後はより本格的なレンダラをより高度に使いこなす必要があるのは間違いないでしょう。
RenderManなりmental rayなり、何でも良いけどシェーダライティングの基礎ぐらいは身に着けておいたほうが今後重宝されるかもね、という気がします。
何はともあれ、今後の動向が楽しみです。

最後に、今後のことは置いといて今回の件を見ると、
GelatoのSorbettoが試せるというのが非常にうれしいです。
リライティングには非常に興味があったんですが、実際に販売してるプロダクトって少ないですからね、それが無料で試せるというのは非常にうれしい話です。
近々タイミング良くQuadroのマシンも使えそうだし、是非試してみたいです。
まぁでももうサポートが望めないわけなので、プロダクションで使うのは大いに厳しいですね。
趣味で触るぐらいなら問題ないのでは。

以上、長文失礼いたしました。
お読みくださった方々、どうもありがとう。
そして近い未来のレンダリング環境に関しての意見交換でもしませんか。
共感いただける方は是非コメントをwww

「Gelato2.2 Pro発表、そして開発終了」への8件のフィードバック

  1. 個人的には
    Mental rayのライセンス払うなら
    RnederMan使いたいです。
    僕のなかでMental rayの評価は低いです。
    せめて3Delight、airあたりが狙いたいところですねぇ

  2. >@hさん
    mental rayはレイトレーサだし、GI前提なつくりになってる部分があるので嫌いな人多いですよね。
    僕はExlunaチームの貢献に期待したいところですが、はてどうなることやら。
    現状mental rayのライセンスはRenderManと比べるとかなり安い(8core 13万)ので、その辺も理解しつつ、でもお勉強はRenderManメインwwで頑張りたいところです。

    なんだかんだでRenderManなんですよ。えぇ。

  3. 両方手を出してる身としては、NVIDIA面白いことしてくれるなぁと
    実際、メンタルレイは買収後に半額になったので助かります!
    おかげで64bit版にアップグレードしちゃいました。
    ※今まで倍の値段したから全部は無理だった

    PLEX買うと256倍速になるようにならないかな?
    と妄想してます。

  4. >ugさん
    一瞬誰かと思いましたw

    >両方手を出してる身としては、NVIDIA面白いことしてくれるなぁと
    >実際、メンタルレイは買収後に半額になったので助かります!
    mental rayのライセンス料金改定には僕も驚きました。
    今後はAutodesk的にもよりUnlimitedを売り、mental rayを売り、としたいんでしょうね。きっと。

    >PLEX
    そうそう、あの辺にも興味あるんですが、どうにも導入事例がないのと、NVIDIAの広報が若干弱いところが問題で広がってないのかなぁと思ってます。
    あれで一気に早くなるならちょっと高くてもお得じゃん、、と思ってるんですが。
    実際いかがなもんでしょうか。

  5. 3Dソフト使うならなんだかんだ言ってもQuadroの方が安定してますよ
    あるソフトを使った場合
    メモリ1GのQuadroマシンはビューの表示は速いがメモリが少ないからか動作が重い
    メモリ2GのGeforceマシンはビューの表示は若干モタつくが動作は普通でした

    modoの体験版にいたってはドライバの関係かGeforceではまともに動作しませんでした。
    やっぱりopenGLメインだとかなり変わってきます

  6. >ひがさん
    なるほど。
    Quadroなんていらねーぜ!と思っていた自分がいました。
    正直、そんなものに金かけるぐらいならCPU速くしてくれた方がMayaの動作的には嬉しいな、と。。
    でもやっぱり安定性が、とか言われると、Quadro欲しいなぁと思います。

  7. 会社で同じ値段でVRAMが倍のGeforceと好きな方選んでよい、
    と言われたけどQuadroチョイスしました。

    Mayaは特に表示が原因で落ちること多いイメージだから。

    テクスチャ容量なんかはワークフローでカバーできるけど
    安定性は命だからねぇ。

    実際比較したことないからなんとも言えないけど。

  8. >hajimeさん
    実際VRAM容量って、どの辺に影響出てくるんですかね。
    あまりわかっていません。。

    安定性が命、それは間違いないと思います、、

    つーかQuadroって1000番台からが本当のQuadroだと思ってましたが、500番台とかでもそこそこ使えるんでしょうか。
    うーん、、謎です。

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