レンダリング環境の可能性模索中

現実的なものを模索中。
mental rayやっときゃ間違いない、と思ってmental ray中ですが、
一応あらゆる可能性を常に考えておきたい。


予め断っておくと、
・mental rayはFGとかAOとかでチラッと触った程度
・というかMaya SWぐらいしかまともに触ったことが無い
という人間の考察なのでかなり怪しい事書いてると思います。

眉唾でご覧ください。

Maya SW
ライセンスフリーで、誰でも大概使えるのが一番の魅力。
ただし間違いなく表現力の低さが露呈してきている。そろそろそういう時代。
この先も使い続けるにはそれ相応のリスクがあることは間違いない。
ケースによってはこれだけで大丈夫な場合もあるので、一概にダメとは言えない。

mental ray for Maya
おそらく大半のMayaプロダクションが使用しているであろうレンダラ。なぜならMaya標準搭載。
mental ray standaloneと比較すると機能制限などがあることが分かるが、それらが必要なところまでつめて使っている人は国内にはあまりいなさそう。というか大規模なプロジェクトでも無い限り必要ない?
最近の動きを見ても、レイトレーシングが速い事は重要なポイントなので、他と比べてもアドバンテージは少なくなさそう。

弱点はライセンス形態とプラグインレンダラであるという点。

mrfmはMayaのプラグインという扱いなので、Mayaを買わないと使えない。
つまりmrfmライセンスの追加=Mayaライセンスの追加。MayaはCompleteでも30万弱するので、他のと比べて安いとは言えない。
今後mrfmだけ切り売りするとか、Maxよろしく無制限ライセンス採用ならまた話は変わるけど、期待しすぎないことにする。

プラグインレンダラに関しては、問題の切り分けの難しさとパイプライン構築に関しての懸念。
問題が起こってもmental rayにデータ流せないからMayaとmental rayのどちらが悪いのかが特定しづらい。
パイプラインに関してはMayaSW使うのとほとんど一緒になってしまうという点。
手軽ではあるんだけど、弱点も多い。
もちろんframebufferを効果的に使うとか、いろいろやれることはあると思うんだけどそれでもやはり。

ただ何をいっても、表現力や拡張性などの観点からMayaSWより格段に良いのは間違いない。
MayaSWとの併用が、おそらく一番現実的で現状最も使われている組み合わせかも。

RenderMan for Maya
言わずと知れたレンダラのMayaプラグイン版。
シェーダ開発が容易でレンダリング速度も概ね速い、ディスプレイスメントやらモーションブラーが速いなど、多々利点が考えられる。
表現力やベースの機能自体には心配は無いが、拡張性はmrfmに比べると若干劣るか。
mrfmはジオメトリシェーダなどを用いることでRenderManのDSOによる機能拡張に近いことが出来るが、RfMではDSOの開発は行えない。

また、これもmrfmと一緒で、プラグインであるという点が気になる。
RIBの出せない読めないRenderManの価値や如何に。
レイトレはレイトレーサであるmental rayに比べるとずいぶん遅いらしい(?)。

その他プラグインレンダラ
final rendeやTurtleのこと。
これも上記二つと問題は大体一緒。
あとはあまり使用例を聞かないので、問題が出たときの対処方法が心配。

mental ray standalone
こっちが本物のmental ray。miをシーンファイルとして読み込む。
miファイルを介することでMayaに依存しないシーン構築が可能になり、いろいろといじれる箇所が増えてくる。
ユーザーも比較的多いのでコミュニティもそこそこ活発だし、リソースも少なくない。
とはいえ突っ込んだものになってくると突然少ないけど、それは何でも一緒。
やれることが多くなる分仕組みやワークフローは複雑になり、知識も要求されるので容易に導入するのは難しい。
例えばmiファイルは強力な武器となり得るが、レンダリングするにもmiにしなければいけないのは
事情を詳しく知らないアーティストからすればただウザイだけ。
これは全てのスタンドアロンレンダラに言える事だけど。

あとmental ray standaloneはライセンス形態が比較的現実的。
たとえば20台のレンダーサーバーなら12万x20台で、250万弱という額になる。
会社の規模にもよるけど、250万という数字が絶望的な数字とは考えられない。
Boujou1本分程度なわけだし。

3Delight
最近日本でも流行の兆しを見せているRenderMan互換レンダラ。
ヤッターマンではこれをメインのレンダラと据えたことで、外注各社でも3Delightを使用することになったらしく、
3Delightのライセンスは国内に随分広く広まったのではないだろうか。
海外でもrspなどを中心に使用プロダクションが増えている。
3Delightのユーザーは、そのサポートの対応の良さを高く評価している。
PRManでは次のリリース待ちになるような小さなバグも、3Delightなら明日の夜には修正パッチが届くというケースが多々あるらしい。
これはプロダクション利用の観点で考えると非常に大きなアドバンテージ。
表現力や拡張性といった観点でも、RenderManと同様の機能を有しているため心配は無い。
Mayaのトランスレータである3Delight for Mayaも、僕が触ってみた感じ悪い印象はなく、バージョンアップの度にどんどん良くなっていっている印象があるので、今後にも期待がもてる。

ライセンスは国内代理店のクレッセントのHPによれば、4コアにつき35万円程度なので、
1台4コアのレンダーサーバー20台だと35万x20台で700万。
このぐらいの額になってくると会社からは導入渋られるだろうなー。
1台8コアのサーバーだったら倍な訳だし、んー、どうでしょう。

RMS + RPS
RMSはRenderMan Studio、RPSはRenderMan ProSserver。
言わずと知れた業界標準(と言う事になっているらしい)レンダラ。いわゆるRenderaMan。本家。
ユーザーや実績も多く(海外に限る)、リソースも豊富で実力に不安は無い。
シェーダが気軽に書けるのも良い。実際そんなにゴリゴリ書くのかはわからんのでアレだけど、無いよりはあったほうが。

問題は間違いなくライセンス料。
これらの導入はほぼ無理と考えて良いと思う。
のであまりいろいろ調べたことは無い。だって無理なんだもん。

RMS + RPS + RfM
というところで思いつく折衷案がこちら。VE研が採用してたスタイルと一緒?かな。
まずRfMのコアはPRManと同じものであるという点に注目。
AOVなどを駆使すれば、RfMでも十分であるケースが多い、はず。
なのでそういうシーンはRfMでレンダリングして、どうしてもRIBをいじりたい場合などにのみRMSとRPSを使用する。
そうすればライセンス料も随分抑えられるし、シェーダなどはRMSとRfMで互換性があるので特に何かを気にする必要はない。
RMSで作ったシーンを開く場合はRMSが要求されそうだけど、MayaのUnlimitedとCompleteの問題と同等と思えばいいのでは。
RMSとRfMを1台のマシンに同時にインストールしてぶつからないか、というのが多少気になる点ではある。

V-Ray
Maxでの評判、実績を引っさげてMayaにやってくるレイトレベースのレンダラ。ブルガリア産。
Maya版リリースにあたってV-Ray standaloneを開発し、Maya版はStandaloneにデータを投げる仕組みになっているらしい。
レイトレースに関してはmental rayの10倍速いという噂もある。
流体エンジンFlowlineなどで有名なドイツのScanline社始め、世界各国のMaxメインの企業で広く使用されている。
V-Ray RTなどの技術でいち早く次世代をにらんでいるのも見て取れ、今後世界のレンダラ情勢を大きく変えることになるのは間違いないと思われる。
C/C++のSDKが付属していて、自前のシェーダなども開発できる。
また驚異的なのがそのライセンス形態。
コマンドラインからのレンダリングは無制限での使用が可能。
なので中小規模のスタジオでもワークステーション分のライセンスのみ購入すれば良い為、非常に導入しやすい。

変更されていました。非常に残念。正式リリース時にはどうなるんでしょうか。)

大体こんなもんでしょうか。
今年のSiggraphでまたアレコレ動きあるでしょう、今年は。
MayaもMaxみたいにmental mill搭載&プレビュークオリティが一気に良くなってリアルタイムでのライティングプレビューが可能に、なんて可能性もありますし。

状況を一番大きく動かせるとすれば、mental rayのGPU対応とか、V-Rayの正式リリースとか、そういうニュースでしょうか。
mental rayのは本当にされるかどうか怪しいけども、NVIDIAの子会社なんだしどうしても期待してしまいますねー。

ここ最近mental rayに注目してアレコレやってますが、これは続けようと思っています。
何はなくともmental rayは使い続けられるわけで、やっといて損はないなと。
どれか1つ決めて実際に触るという行動自体にも意味があるはずですし。
広く使われてるレンダラなので、その知識が就活の際に役立つでしょう、なんて下心もなくは無いです。
mental ray使用のプロダクション最近増えてる気もしますし。

Maya SWおよびプラグインレンダラからの脱却を目指したいところなんですけどねー。

上の比較は全体的にざっくりまとめた感じではあるのですが、
個人的にはパーティクルのポイントレンダリングのしやすさとかも重要なポイントだと思っています。
Maya HWは結構厳しい時多いですし、、、
で、そうなると今のところ使いやすいのは多分RenderMan系な気がします。
3Delightの場合はチョチョイのドンでPPAttr付加してレンダリングすることが出来て、随分手軽にレンダリング出来ました。

ただこの間RFRK(RealFlow RenderKit)が発売されて、mental rayでも大量のパーティクルがレンダリング出来る様になったっぽいので、ちょっと触ってみたいと思ってます。
BA Shaderなどの存在もありますし、mental rayも使い方によっては悪くないかも?

mental rayで自前のジオメトリシェーダ書くってのも挑戦したい課題の一つではあるのですが、
いきなり実用になるかどうかは非常に非常に怪しいです。
勝算もなく不確実なものにかけるわけにもいかないわけなので、そこに賭けるのは厳しいっす。

 
ってなんかおれ最近同じことばっかり書いてる?
まぁそのぐらいアレコレ考えてるってことで許してください。

はぁー、早く仕事終わらせて、あれもこれもやりたいっすなー。

「レンダリング環境の可能性模索中」への8件のフィードバック

  1. ところでrib操れるTDとmi操れるTDどっちが簡単に見つけられるだろ?

    もし自分がすべて全部やるんだ!って事ではないなら、
    そこが一番大事な気がする。

    とくにシーンファイルなんていじらなくていいですよー、
    回んなかったら作り直したらいいすよー、TDが何日も使う位なら作り直した方が安いですし。でもMayaレンダだけは無理!

    …って会社の場合、どのレンダラが一番?
    これだけ読んだらMax使うのが最前と思えたから泣ける。

  2. >hajimeさん
    >ribとmi
    んー、、、日本だとどっちもどっちでしょうけど、多分ribでしょうね、、
    miはRenderManのように教科書に載るようなものというよりはアプリケーション固有のシーンファイルフォーマットという印象が強いので、マイナー具合で言ったらRIBより上でしょうね。
    あと最近は3Delightの台頭の影響もありますし、各種書籍も多いので、ということでRIBに軍配。
    現場レベルで「使える」となると、まぁ大差なさそうではありますね。
    集まるか、という観点だと更に、、、

    > もし自分がすべて全部やるんだ!って事ではないなら、
    いや、もうこれ書いた時点でそういうつもりでしかないですよ、、
    誰かに頼ってたら状況は何も変わらないです。。

    > どのレンダラが一番?
    おおよそV-Rayなんじゃないかと。
    ワークステーションライセンス1台分よりもコマンドラインライセンスが高くなるとは思えないですし、そういう意味でもV-Rayの方がアドバンテージありそうです。
    何よりmental rayの10倍速い、なんて声もあるわけですし。

    > これだけ読んだら
    いやもう日本の中小規模なら間違いなくmaxが最強という状況なんじゃないかと思います。
    つーか同じ会社の製品で、なぜ片方をこれだけ冷遇するのかを某社の方には問い詰めてみたいです。
    出来ればカナダ勢の上層部に・・・

    あぁもう嫌だ嫌だ。

  3. 「全部」って死ねるぜ。

    V-Ray待ちかな、それじゃ。AOVがあるといいんだけど。

  4. >hajimeさん
    >全部
    ま、まぁそうだと思います。
    ただ先行して検証して、ある程度ツールやドキュメント作るとかでカバー出来るような範囲で、って感じで。。
    そりゃゴリゴリゴリゴリやるならもう2,3人は欲しいです!!

    > V-Ray
    確かあったような。
    自分で決めれたかとかはわかりませんが。
    SDKでどこまで出来るか調べようと思ったんですが、その辺のドキュメントもなかったので、とりあえず買って使うしかないのかなと。

    ひとまず全部1本買ってー、みたいな感じですかね。
    んー。

  5. うちの会社の人たちに言わせると、TDの数を最小限に抑えてプロジェクト回したいなら間違いなくMental Rayだそうです。
    優秀なシェーダーライターがひとりいれば結構な規模なプロジェクトでもなんとかなっちゃうみたいです。

    対して、Rendermanはやっぱりつらいっす。エフェクト的に見れば間違いなく最強レンダラーですが、ツール開発やサポートがしっかり社内でできないとパイプラインに乗せるのはしんどいんじゃないかなぁ、というのが使ってみた印象。
    特にmtorとslim周りがあまりにもひどい…
    でっかい会社はこの辺をほぼ自作のパイプラインで固めてるからある程度の効率を維持できてるんではないかと。

  6. >ぷーとんさん
    なるほど。
    TDの数を抑えて~という点に関しては、おそらくそうなんだろうと思っていました。
    mental rayだと、とりあえず使うことが出来るのですが、反面RenderManだと1からアレコレ、ということになってしまうので、、
    でも書き込んでいただいた内容を見るに、それだけでもなさそうですね。
    まだ全然気づいてもいない問題がありそう・・・
    mental rayに関してもますおさんから以前頂いたコメントのこともありますし、用途によりけり、というところなんでしょうか。
    うむむむむ、、、

    なのでRenderManはスポットで使ってー、とかの可能性も考えています。
    まぁそれでも、ってところはあるでしょうけれども。。

    > でっかい会社
    まぁ、、、そうなんでしょうね、、、
    中小でRenderManを採用することのメリットとは?という気もします。

    僕はただMayaSWを捨てて次に行く=ちゃんと使えて将来性のあるレンダラが欲しいだけなんですが、なんとも問題多いですねー・・・

    この際MayaからIFDへのトランスレータ書いてMaya to Mantraで・・・!!
    いや、ねぇなwww無いですwwすみませんwwwww
     
     

    レンダラ問題難しいいいいいいいいいいいいい

  7. >全部
    は厳しいしこの業界のためにも
    仲間育てる方向にしましょうよ^^

    最近ちょろちょろとシーンで使われてるシェーダ勉強してるんですけど
    プロシージャみたいにバリバリに組んだやつ以外は
    Mental RayでもRenderManでも簡単に書けそう。

    AOVを書き出すようなパイプライン考えたら
    今に対して効率化を打ち出せるんじゃないでしょうか?
    そしたら、maya softwareから脱却できるんじゃと思います。

    もちっとコンポとかの基本のこと勉強して
    ちゃんとまとめれたら俺もsoftware脱却計画をはかります^^

  8. >@hさん
    勿論自分がやったこと考えたことは今後も書きますし、いろんな方々にご意見聞きたいので、そういう意味の全部ではないです。
    あくまでも自分がいる環境で使えるようになるためには、という視点です。
    そ、そんなん自分ひとりでなんて自惚れが過ぎますよ!!無理っす!

    > シェーダ
    おそらく@hさんの仰るシェーダというのはプロシージャルテクスチャであるとかSSSのマテリアルであるとかそういういわゆるシェーダのこと何じゃないかと思いますが、僕はそういうのは実はまだそこまで重要じゃないと考えていて、当面は制作を楽に、かつ安定したクオリティの向上につながるような、パイプラインよりのものを考えています。
    それこそAOVやらなんやらとかが中心になるのかなと。
    だからシェーダに限定してアレコレやろうとは思って無いんです。
    あくまでもMayaだとかなんだとか、制作体制全部ひっくるめての一部と考えているというか。

    もちろんいずれゴリッゴリのプロシージャルなものとかも書いていきたいんですが、それはもっと先かなーと思ってます。

    > AOVを書き出すようなパイプライン考えたら~
    多分AOV以外にも気にするポイントはあるんだと思うんですよね。
    そして思ったほど手軽ではないというか、、なんとなくそんな予感がしています。。

    だから工数的なものを考えたらやはりそこそこなっちゃうと思いますし、上司からNG出るかもしれないんで、そもそもやれるかどうかすら謎なんですが、、まぁそうなったら最悪ただのシェーダの自主学習になりますけど、まぁそれはそれで!!

    @hさんの方でも是非アレコレ頑張ってください。

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