Naiad

情報がチラホラ出てきたので書かざるを得ないでしょうこれは。

Exotic Matter社が開発を進めるノードベースの流体シミュレーションソフト、Naiadの情報がfxguideにてリリースされました。

The Tech Behind the Tools of Avatar Part 2: Naiad

実は以前から、開発者インタビューが同サイトのピデオポッドキャストでも紹介されていました。
fxguidetv #062: Aug 05, 2009 – Siggraph 2009. Fluid sims with Exotic Matter and Autodesk show news.

exoticmatter社のサイト
http://www.exoticmatter.com/


今回Naiadがfxguideに掲載されたのは、AVATARで使用されたからのようです。
ネイティリが葉っぱに溜まった雫を飲むショット、及び海岸線での波のシミュレーションに使用されたようです。

exoticmatter社は、CG業界において、様々なVFX作品のR&Dを手がけた人物でああるNordenstam氏と、流体分野の研究で有名な加ブリティッシュコロンビア大学のDr. Robert Bridson氏によって設立された会社のようです。
二人ともDouble Negatie社のインハウス流体シミュレータであるSquirtの研究に関わっているようです。また、Curl Noiseというノイズの計算の研究も共同で行われたようで、論文にも名前が連ねられてあります。
Curl-Noise for Procedural Fluid Flow

dneg社のSquirtはFLIP (Fluid-Implicit-Particle)という手法で流体の演算を行うソフトであり、同ソフトの開発者2名によって開発されたNaiadも同じ手法を採用しているようです。
FLIPはDr. Robert BridsonがCG分野に応用したもののようで、彼の必殺技といったところなんでしょうかね。

以前CGWORLDにてヘルボーイ2の記事が組まれた際、FLIPのざっくりとした解説があったのですが、記憶が曖昧なので詳しいことは書けません、、、
しかしざっくりと言えば、計算の一部にパーティクルを使用したボクセルベースの流体計算法、という感じだったと思います。セミラグランジアン法、で良いんですかね?いやよくわかりません。

流体なんてグリッド=オイラー法、パーティクル=ラグランジアン法、両方=セミラグランジアン法ぐらいの理解です。大変申し訳ないです。いい加減です。誰か詳しく教えてくださいお願いします。

と、気を取り直してNaiadの話。

Naiadは流体計算のソフトとしては珍しくノードベースのソフトになっています。
他にはHoudiniぐらいですかね、ノードベースの流体って。

しかしノードベースなのはあくまでもデータを作成するためのソフト、Naiad Studioのお話。
そこはそこで面白いのですが、そこが彼らの本懐ではありません。たぶん。

NaiadではNaiad Interface、略してNIというインターフェイスを使用したデータを計算することで、流体の計算を行います。
要はノードベースのNaiad Studioの方は、ただのガワなのです。コマンドラインにNIファイルを投げることでも同じ計算が出来るようになっているようです。
(とはいえNaiad Studioではほぼ全ての操作がGUIから行えるようですが。)

さてこの構造、どこかで聞いたことありませんかね。

RenderManですね、まさに。
RenderMan InterfaceがRIなら、NaiadはNI。
非常に浅はかシンプルですね!
また、オペレータもBOPだFOPだと、Houdiniにかぶれた倣ったような名前です。
※別にNaiadを憎んでるわけではないですw ネタですネタ。

Naiadでは他アプリとの連携ツール(プラグイン?)であるNaiad Buddyを提供していて、こちらはオープンソースになる、みたいなことが書いてあるように見えます。現状Maya、RenderMan、mental rayの3つに対応しているようです。これらを使うとNaiad Studioで作ったNIを3Dのシーンに読み込めるのか、Naiad Studioのためのジオメトリデータを出力しやすくなるのか、はたまたNaiad StudioばりのNIファイルが作成できるのか、レンダリングするためには必須なのか、とか、いろんな可能性は考えられますが、どうなんでしょうかね。詳しいことはわかりません。続報に期待です。

NIに関してとか、ノードベースに関してとかあれこれ書きたいんですが、僕の中でもまだちゃんとまとまりきっていないので、今回はやめときます。
またいずれ機会があれば。

あと、Naiadはparallel-friendly architectureとのことで、複数マシンやGPUでのシミュレーションにも対応しているようです。やってくれますね。今すぐ使いたいぐらいですw

Naiad自体には、当然のことながらレンダラは内包されていないようですが、

“We have also developed some pretty radical GPU-based rendering of iso-surfaces and volumetrics, a technology which we are using in the Naiad Studio’s 3D visualization/preview window. This new preview renderer was developed by Tommy Hinks, who has a PhD in graphics (out of Dublin) and is half-Swedish.”

とのことで、どうやらプレビュー用のGPUベースのレンダラは付属されているようです。Tommyさん一人で書いちゃったんですかね、、、恐ろしや。

本レンダリングはRenderManなりmental rayなりにNIファイル流し込んで、オンザフライでポリゴンorボリューム化してレンダリング、みたいな形になるんでしょうかね。
うーむ、気になる気になる。

もう一つ、途中こんな記述を発見しました。

“The beach waves scene in Avatar, Naiad solved at 3cm resoluion over more than 1 square kilometer of water, while consuming less than 6 GB of memory.”

海岸の波を作成するために、3cm単位で、1平方kmを計算したにも関わらず、使用したメモリは6GBに満たなかったそうです。

1平方kmて、一片が1000m、つまり100,000cm、それを3cmで、
つまり100,000cm / 3cm = 33,333グリッド。
何かの間違いでしょうか・・・?
しかも6GB未満て、恐ろしすぎますNaiad。冗談ですかNaiad。

  
さて、これだけのパワーがあったらやはり欲しい!ですよね!
気になるお値段は、以下の通り。

The actual pricing is not released yet but as a rough guide, “a single-user on an annual usage basis will be in the thousands of Euros, not tens of thousands and also not in the hundreds,” explained Nordenstam. Exotic Matter is also exploring having a simple constant licensing model on an annual fee. Since the market for Naiad is much like the model of Renderman. It could be expanded and integrated with its API but it could also be used by a specialist, such as a more single-user TD.

要は数千ユーロとのことです。
最初僕は、「数千ユーロじゃないかな、1万てことは無いし10万てことも無いよ」と解読したのですが、なぜか1万以上10万以下、と読み取ってしまいました。
今の為替だと125万から1250万てことになります。
怖いですね英語力無いのに英語の文書を読むのは。
ご指摘いただいて助かりました。ありがとうございました。

日本円にすれば数十万、多分Maya1本買うぐらいのライセンスになるんじゃないかなーと思ってますが、どうなんでしょうね。

とりあえず現在全世界でおよそ10程度のスタジオがクローズドベータをやっているようです。
まぁ大手だけだと思うので、間違いなくLinux版でしょうね。

そしてWETAは早くもサイトライセンスをGETしたそうです。
今すぐにNaiad使いたければエフェクトでWETAに行くしかなさそうですねw
腕利きのエフェクト屋さんは是非WETAへww
 
ここしばらくで、予想通りというか、当然の結果というか、やはりエフェクト、レンダリング周りを中心にノードベースのシステムが増えてきました。
やはり理に適っているんでしょうね。いいぞもっとやれ!

と、ざっくりではありますがNaiadの紹介でした。
今後も諸々情報追って行きたい、気になるプロダクトでございます。
解釈間違っている箇所など発見された方いれば、ご指摘頂けると助かります:D

—————————————————————–追記
@kobataro101さんよりご指摘頂きました。

  • 水のほかに煙も計算できる
  • voxelの無駄と思われるような距離のあるトレイル系などでは、計算しないところを無視し、タイル状にボクセルを配置する感覚でオプティマイズ化を図り、キャッシュも圧縮してくれる。
  • batchなどでのシミュレーションでライセンス料を取る形式らしい

計算しないところを無視とか、、、どんだけ賢いんですかNaiad。
期待せざるを得ないこと山の如し。

でもWindowsはorzなので、早いとこみんなLinuxに乗り換えちゃいましょうよ・・・。

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