[エフェクト]Mayaは死んだか?

面白いの発見したので、タイトルちょっと煽り気味で失礼します:P
先日FbやらTwitterやらでもポストして、割と反響が大きかったので僕なりの意見をまとめておこうと思います。

事の発端はCGTalkのこのポスト。
” H ” has taken over all Effects Jobs, almost all of it. is it good or bad ?


僕はFbのHoudiniアカウントのポストからこれを見つけました。

スレッドを立てたのは、Mayaエフェクト屋でインド人のVikasさん。
Mayaエフェクト屋ならYoutubeなどで一度は見たことあるんではなかろうかと思います。
CGアニメーションなどの分野で活躍して来られた方で、DWなどにも勤務実績のある方のようです。

これだけの長文ですし、僕もちゃんと読解出来たわけではないですがざっくり言えば、
Mayaの仕事が全部Houdiniに取られてしまって困った(大手VFXスタジオにおいて)。
先日受けた面接でもHoudini使える?ばっかりだった。
僕が長い間使ってきたアプリケーションはもうゴミ箱の中だ!なぜだ!!
的な感じですかね。違ったらサーセン。
ともあれ悲痛な叫びに見えます。

彼自身最新テクノロジーやそれを使うための自分自身のアップデートはとても大事なことだと分かっているようですし、
Houdiniが嫌いだとか、それ自体に不満があるわけではなさそうです。

多分このポストをしたのもその先日の面接でHoudini、Houdiniばっかり言われて、
自分の能力や経験を見てくれなかったってのが大きいんだろうなと思います。

さーどう見ますかね、この事態。

Houdiniが流行るのは僕は両手を挙げて大賛成なんですけどね:P
そもそも僕がHoudini愛まっしぐらなのはこのブログを読んでくれてる方(いつもありがとうございます)には明らかなことなのですが、
それもやはり理由もなくHoudiniHoudini言ってる訳でもないのです。

このスレッドで他の方も言っているとおり、Houdiniはおよそ全ての機能にアクセスできるため、
自分のやりたいことがツールによって妨げられるということがないのです。
少なくとも既存のツールの中ではダントツだと思います。
出来ないとすればそれは自分の限界。
実際使ってても本当にそう思います。
それにレンダリングまで全て同じ思想で設計されているので、こんなパスが欲しいな、と思ったら
すぐにシェーダを構築してレンダリングしてしまえばOK。
そういう風に、アーティストの邪魔をしないツールだからこそ魅力的に見える。
確かに面倒に感じる時もありますけどね、必要な手間なんじゃないですかね。

とは言えシミュレーション速度の問題とか、他のツールとのやりとりの問題、ライセンス価格のこととかもあるので、
だからこそそういう面で余裕のある大手から移行が進んだのかな、とも思います。

 
一方Mayaはどうでしょうか。
エフェクトに関してはどうしても旧時代のツールという感が拭えません。
ツール的に実現出来なくて苦戦することが多いというか。
Twitterで@spx808さんが仰っているとおり、良いところもたくさんあるのです。
パーティクルエクスプレッションなんかホントに良い例で、動きを作るだけならなんでも出来ると言っても過言ではないです。
実際一部の機能(PointCloudとかSDFとか)をのぞいてはVOPに匹敵するぐらいあれこれ出来ますし。
MayaのパーティクルはDynamimationという前身のツールの時代からほぼ変わってないとも聞いたことがあります。
20年以上も前にこの思想をもって開発されたというのは本当にすごいと思いますよ。

ただし、その後を継ぐべく登場したnParticleは、個人的な意見を言わせてもらえば期待はずれです。
根本で不満だったところの解消がない点、キャッシュがしっかり読まれない点が特に、です。

RigidBodyだって2012でようやくPhysXプラグインに対応!と思ったら2012今度はSAPでBullet対応。
どうしても迷走感が拭えません。
ユーザーとしては両方に手を出して開発リソースが分散してしまうのならばどちらかに注力して頂きたいところです。

ここ最近で、お!と思ったのはFluidShapeにオーバーサンプリングのアトリビュートがついたのと
パーティクルエミッションが出来るようになったことぐらいでしょうか:)

もちろんこれはエフェクトのみで、僕の仕事のスタイルと絡んでいることをご了承ください。
その他のフィールドでは、他のツールの追随を許さないほどのシェアを見せていると思いますし、
エフェクト以外ではそれほど不満がないのも事実です。
その辺は他のツール知らないからってこともあるかもしれませんが、一応。

とにかく大手ではHoudiniへの移行がかなりの速度で進んだようです。
この流れは遅かれ早かれいずれ業界全体に回っていくでしょう。

その前にAutodeskがMayaを改善するというストーリーも考えられますが、
おそらくMaya、Max、SIの3本が同等の立場で存在しているような状況では、以前からユーザが期待している(?)ような
Maya+Max+SIのいいとこどりソフトが出る未来も、僕はないと思っています。
大企業からしてみれば今動いているものを下手にいじるのはただのリスクでしかないですしね。

もちろんICEをMayaにそのまま載せたりするだけでも状況は変わるでしょうが、まぁないでしょうね。
そろそろGDCですし、2013も発表になることと思いますが、ここで何も進化がないようなら、、、?
さてさて。

 
各々意見があるでしょうが、僕個人としてはしばらくは仕事でMayaが必要なので使いますが、
家ではHoudiniの練習を続けようと思います。
Mayaの練習はひとまずやめます。開発系は面白いネタあればやるかもしれませんが。
 
前述のとおりH11はまだシミュレーションが遅かったりもするんですが、H12で様変わりするようですし、
そうなったら業界での採用もさらに進むと思われます。
その未来に乗り遅れないためになんとかせねば、なのです。

まぁ当然より良いものを作るための移行なわけで、作ってるものがしょぼいってのは避けたいです。
少なくとも、Mayaでやる以上のことを出来るようにはなっておかないと話にならないので、しばらく頑張ります。

 
ところで気になるのは日本の業界です。
今のところHoudiniを所持している会社って数社しかないんですが、
H12が出たら増える見込みってあるんですかね??
1ライセンス100万円程度もしますし、シミュレーションかけるにもバッチライセンス必要ですし、
金銭的な話をするとどうしても導入に踏み切れない会社も多いんじゃないかと思います。
何よりユーザがいないですしね。

個人的には国内のエフェクトで盛り上がっているのは相変わらずMaxなんじゃないかと思っています。
Fume買えばシミュレーションライセンスも2つ(でしたっけ?)付いてきますし、
レンダリングもV-RayにBackburner(かならずしもBackburnerである必要があるかはわかりませんが)で
台数無制限ネットワークレンダリングです。
またTPのRBDは非常に高速ですし、Houdiniに比べてオペレータの粒度が大きいので覚えやすい面もあると思います。
少なくともMaxの中で使えるわけなので、ユーザ的には導入がしやすいのは事実です。価格も安くなりましたしね。
TPに関してはDFさんの鉄拳の事例もありますし、米岡さんもPixoでゴリゴリ使われているようですし、
その影響もあってかユーザはじりじり増えてる印象です。
コストパフォーマンスという意味ではMaxが断然お得な感じはなんとも否めないです。
もちろん作るエフェクトの種類にもよるんでしょうけれども。

 
てな状況のこともあるので学生さんにはいきなりHoudiniメインで行くのはオススメ出来ないんですよね、
少なくとも日本でやるなら。
エフェクトやりたいです!Houdini使えます!っていうかHoudiniしか使えません!!だと
相当やれないと採用されませんよ、多分。そもそもライセンス持ってる会社少ないですし。
いきなり海外行っちゃえる状況ならありだと思うんですが、ビザのこともありますし難しそう。
国内ではチャンス減っちゃうだけなので、MayaかMaxやっとくのがまずは安全とも思います。

そういえばウチには今一人バイト君がいるんですが、彼はMayaしか使えません。
彼が採用に至ったのは、しっかりエフェクトにフォーカスして
クオリティの高いリールを作って来たからこそなんだと思います。
例えばそれをHoudiniでやってたって、それがしょうもない内容なら間違いなく採用されなかったと思います。

なんにせよ、どれを使うにしても基礎は同じなんで、基礎力は大事にしていきたいものです。
どんなレベルであれ。

勉強という意味ではHoudiniはCGの基礎がやれるのでオススメです。マジで。
是非やったほうがいいです。

って両方やれって話になってしまいましたね、すみません。
でもどっちも事実ですよ!!
頑張れ学生諸君。

 
とすみません、少し話はそれましたが、読んだ人がそれぞれ異なった印象を持つトピックだったんじゃないかとは思いますが、
使うツールがキャリアに大きく影響を与える僕らの仕事ではこの先どうするのかを
個々人が強く意識し、場合によっては必要なことを実践しないといけない状況になってきたんじゃないかと思っています。
そういう意味ではAEもアレなんですかね、今やNuke天下ですもんね。

 
何にしても、アーティストの要求を妨げないツールというのは、多少難しかろうが歓迎されますし、
他のツールで実現できないことが出来るツールも同様に歓迎されている気がします。

この先Houdiniがずっと安泰だとは思いませんし、新しいツールに取って変わられることもあると思うのですが、
それはある種順当な、歓迎すべき未来です。
だってHoudiniよりも良い理由があるからでしょ、それが受け入れられるなら。
喜ばしい限りじゃないですか:)
まぁ正直面倒ですけどね、新しいツール覚えるのはw
それを補ってあまりある利点があるなら、それは迎え入れるしかないんじゃないかなと思います。
で、それがまさに僕の答えです。
 
今回のことは大手に限ったことみたいですし、中小ではまだ移行してないところのほうが多いでしょう。
というかそもそも移行しないところも多いでしょう。
でも頭の片隅に置いといて損はないと思いますよ!

しかしICEがもうちょい頑張ってくれたらいいんですけどね、ほんと。
あれは素晴らしいツールですよ。
MayaとSIは割と操作が似ている感じですし、Mayaユーザ的にはSIというかICEは馴染みやすいと思うのです。
まぁ2本買ったらそれこそHoudini Master買えちゃいますからね、だったらHoudiniで、、って気もしますがw

 
ツールにこだわるというのは愚かな行為ともみなされがちですし、実際言われたこともあります。
出来ないやつほどマシンやツールにこだわりたがるんだよwwって。
はいはいさーせん(棒

当然Mayaでものすごいエフェクトを作っている方もいます。
それにWetaやMPCなんかはエフェクトでもMayaをメインツールとして、自分たちでゴリゴリ拡張して使っているようです。

なのでどう考えるかは自分次第なんだと思うのですが、
少なくともこれは事実として受け入れる必要があると思いますし、今後も続く流れでしょう。

僕は良い結果を出すためなら何だって使いたいです。
執着するという意味のこだわりではなく、厳選するという意味でこだわりたい。

要は良いアーティストになってかっこいいショットを量産したい、ってところに尽きます。
ていうか誰もそうですよね;)

 
こういう話は自分で噛み砕いて自分の言葉で解釈してなんぼ、ですね。
結局良いもん作れりゃなんでもいいんです(あw

長々散文失礼しました。

「[エフェクト]Mayaは死んだか?」への11件のフィードバック

  1. Mayaの開発のエバンジェリストがnParticleの人だから、SIの機能そのまま貰うとか無いんじゃないかな、それ自分クビ!みたいな話だし。(最近のmaya事情知らないので変わってたらゴメン)

  2. >Hajimeさん
    あーーダンカンさんでしたっけ。
    確かにそうなりますね、、、
    しかしなんとも現場の期待からは的はずれな感じなんですよね、nucleus..
    最初nClothが出たときはおおおお!!と思ったものですが、マルチスレッド対応もいまいちですし、はてさて。
     
    ダンカンこの野郎!って感じですね。
    すみません、言いたかっただけです。。
     
    なんとかしてくれーー/(^o^)\

  3. 私も、この記事気になっていました^^
    mayaは使ったことないので、なんともいえませんが、
    大手がHoudiniに続々移行ということなら、これから、Autodeskさんの動きが楽しみですね!
    僕的にはmax人口が減っているのが悲しくて仕方ありません(ToT)

  4. >notchmenさん
    こんなこと書かれたら気になりますよねw
    Mayaは機会あれば使ってみて頂きたいところですが、TPの味を占めた方にはおすすめ出来ませんww
    Autodeskさんの動きはDisneyのXGenのことなどもあるので気にはなりますが、はてさて:S
    Max人口はCG全体でみるとそうかもしれないですが、エフェクトに関してなら国内ではむしろ増えてる印象ですよ!!
    notchmenさんにはTPエバンジェリストとして是非ご活躍頂きたいです!!

  5. MAYAは死んだね。これからはハァハァですわ。w

    個人的には良い流れな気がします。
    今まで大体の大手会社等パイプラインがMAYA→コンプという流れが主流になっていたのが
    Houdini,Max,Zbrush,Mari,Nuke,などなどいろんなソフトが入り組んでいって是非とも
    各ソフトとの連携機能が強力になってくれれば助かるなと。。。

    MAYAしか無い会社でもMaxなら使えるという人がするっと入れたり逆にしかりHoudiniしか
    使えないけどパイプラインがしっかり出来てるから大丈夫だよと会社側も受け入れやすい
    請け皿を用意しておけば少ない優秀な人材をより確保出来るようになるんでは無いかと思います。

    まー日本の会社でそこまでやってくれるところはほぼ無いんでしょうが、、、。

    トリアエズmaxもalembicツカエルヨウニ、、、シテ☆

  6. これって投稿したら消せないんすねwww
    下手なこと書いて炎上しても逃げられないようになってるんですね。
    わかります。w

    黒歴史として永久に広大なネットワールドに刻まれる!
    ごごごご。

  7. >succhinさん
    ちょっとwwwwwwww
    自分ところのネタでかぶせてくんのやめて下さいwwwwwww
    たしかにAlembicとかもっと一般的になってくれればそういうワークフローも組みやすいからいいですよね。
    ただしやはり依然としてレンダリング周りのこととかは問題になりがちですし、もうちょい時間は掛かりそうな気がします。
     
    MaxやらのAlembicもそのうち標準で対応してくれるんじゃないかなと思ってはいますけど、どうなんでしょうね。
     
    何にしても幸せな未来があってほしいです:S

  8. >gameeffectさん
    コメントありがとうございます。
    これはMaya2012SAPから付いた新しいノードエディタだと思われます。
    ただこれがICEっぽいかと言われるとちょっと微妙で、
    パーティクルやRBDの機能は無しに、ただ単にネットワークが繋ぎやすいというだけのもののようなのです。
     
    インターフェイスとしてはこれで重くなければ優秀だと思うんですが、いかんせんその先が、、、
    今後の展開に期待したいところです。
     
    と思いきや2013の売りはどうやらnHairみたいで、おい!と思ってしまいました。
    何でもかんでもエフェクト目線になるのもヤキモキしてしまってだめですね:S

  9. モデラーやアニメーターに比べエフェクトはソフトの機能に左右される部分が大きいからでしょうか。
    小さい会社なら自前のライセンスを持ち、フィニッシュの素材を吐き出せるのならソフトはある程度自由に使えると思うのですが。

    ちなみにアニメ業界ではこれからもAE全盛になると思います。コマ打ちの都合上タイムラインベースのAEでないときついんですよね。3Dソフトについてもmaxが主流になると思います。アニメのCGは基本作画と背景BG以外はほとんどやらなければいけないことが多いので便利機能の多いmaxが使いやすいんですよね。
    まあ、アニメの場合質感云々ではなく、迫力や見栄え優先なので監督のOKが取れるならたぶんソフトは何でもいいんですよね。マクロスのCGなんかMaya、Max、SI仕事を請けた会社がそれぞれの会社のメインツールで作業しましたし。

  10. >higaさん
    コメントありがとうございます。
    そですね、そもそもこのスレッドの方はフルCGアニメーション、またはライブアクションのVFXに関してコメントされたようで、日本のアニメとなるとまた違った状況だろうと思われます。
    僕が知っている会社は割とMayaでやっているところも多いんですが、やはりMaxが強いんでしょうかね。
    まぁPencilがある時点でもう議論の余地もないのかも知れませんが、、、
     
    あと結果が出せれば何でもOKというのはほとんどどこでもそうだと思います。
    特に会社またぐ場合は大体最終連番納品ですし、データががなんとかなるならたいして問題にならないかと:)
     
    ともあれ、一アーティストとして、道具に左右されない技術を持ちたいなと願うばかりです。
    なかなか難しいのかもしれませんが:P

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。